概要
本学では、高校生向けキャリア教育で有名な認定NPO法人カタリバとの契約に基づいて教養科目「カタリバでキャリアを拓く」を2013年度より開始しました。正課の授業としたのは全国初です。その後「こことーくでキャリアを拓く」に授業名を変更し、2022年度からは一般社団法人コミュニテイサポートおおいたと協働しています。
本授業のキーワードは「ナナメの関係」です。タテ(親・教員)でもヨコ(友人)でもない、年齢が少し違う(ナナメ)大学生と高校生の対話によって、両方の主体的なキャリア意識を引き出します。

授業内容は大きく2つに分けられます。第1は、大学の教室内で行う準備作業です。受講生が自分の人生を紙芝居形式にして伝える作業、相手の話を引き出す練習を行います。第2は、高校における対話授業(こことーく)の実施です。高校を訪問した受講生が、座談会形式で高校生の話を引き出した後、受講生が進路体験談をプレゼンし、最後に大学生と高校生が一緒になって目標を約束するという一連の活動を行います。
本授業の成果は、多くの場面で受講生の主体性があふれ出すことです。リーダー役に複数の学生が立候補すること、時間外学習に自発的に取り組むこと、受講生が進んで意見発表することなどがその例です。受講経験者の多くが、翌年度の授業に自主的に参加する(もちろん単位は出ない)ことも特筆されます。

認定NPO法人カタリバ
東京に本部を置く教育系NPO法人。高校生の自信と主体的な進路意識を引き出す独自の対話型授業を実施しています。2001年の設立から、全国1300高校、22万人以上の高校生を相手に授業を届けてきました。詳しくは、カタリバのサイトで
「こことーく」とは
人の”こころ”に灯をともす、”こころ”を開いて話し合う、”ここ”だけの話し(とーく)という意味です。「こことーく」の原型を作り出したNPO法人カタリバは、約20年間で全国の1300高校、22万人以上の生徒を相手に対話型授業を届けてきました。
これまでの授業実績
実施校
大分県 | 安心院高校、由布高校、大分東明高校、大分南高校、大分商業高校、竹田高校、別府溝部学園高校、中津北高校、大分高校、明豊高校、津久見高校、昭和学園高校、別府翔青高校 |
福岡県 | 小倉南高校 |
活動実績
受講生の声

T.Y.さん/教育学部
高校生だけではなく、他学部や他学年の人達と話す機会が多いことが魅力です。まずは自分の過去を振り返ったり、未来をじっくり考えたりします。かけがえのない仲間達と出会い協力して挑戦したことで、自信がつきました。

K.D.さん/教育学部
高校生や大学生などのたくさんの経験や価値観を知ることができました。また自分自身と本気で向き合う活動や高校生との対話を通して、自分の成長や達成感を感じることができました。
高校からの声

T.H.さん/大分県立大分南高校教頭(当時)
大学生との対話を中心とした交流は、高校生の悩みや課題の解決、目標等について考える場として有益だと感じました。コミュニケーション能力を育成する貴重な機会にもなったと考えます。

N.S.さん/大分県立大分南高校1年(当時)
進路や人間関係の悩みを年の近い大学生に相談して意見をもらうことができ、とても良い経験になりました。親しみやすく、優しく話を聞いてくれたので、緊張せず安心して参加できました。